足底腱膜炎による痛みを治療と「運動」で改善!【症例紹介】

足底腱膜炎は、足裏のかかとから足指にかけて伸びる強靭な腱組織に炎症が起こり、足裏に鋭い痛みが出る障害です。中高年だけでなく、成長期のスポーツ選手にも発症することがあり、特にジャンプやダッシュを繰り返す競技には多く発生します。
ただ、一口に「足底腱膜炎」と言っても、かかとに近い方が痛い場合や母指球の下あたり、指に近い方が痛いなど、個々に違いがあります。
今回紹介するのは、10代女性の陸上選手。かかとに近い足裏(内側)の痛みにより満足に練習ができず悩んでいた彼女が、電気治療と手技、運動とストレッチ、そしてインソールの導入によって改善した例を紹介します。
陸上競技選手の足底腱膜炎
- 陸上部所属(短距離走)
- 痛みは当初、練習中のジャンプ・ダッシュで右かかと内側に鋭い痛みが出現
- 練習を休むと痛みは無くなっていたものの、徐々に歩く時や階段の昇り降りなど、部活動以外の時間でも痛むように…
- スパイクでの練習では下から突き上げるような痛みが強くなり練習が困難に
治療の内容
- まずは痛みや炎症を抑えるためのハイボルテージ治療やマイクロカレントを用いた電気療法
- 足の骨アライメントの異常があるかも…と、足の検査・評価も行いました。
- 検査から、骨アライメントはやや崩れていたのでインソールを処方!その時点で、やや痛みが改善されました。
- インソールを慣らしてもらいながら、治療を行い、落ち着いてきた頃、運動療法とストレッチへ

当院ではこちらの【ファシアイティス・ファイター】を使います。
改善に効果的だったストレッチと運動
ストレッチの中心は足裏とアキレス腱(下腿三頭筋)
- ファシアイティス・ファイター(スポンジ状の器具)を使用し、足底部の柔軟性と足趾のトレーニング
- 腓腹筋・ヒラメ筋ストレッチ(下腿三頭筋はアキレス腱となり、足底腱膜へとつながる)
体幹・股関節周囲の安定化トレーニング
- 中殿筋など臀部・股関節のトレーニング
- 下腿三頭筋トレーニング
- バランスディスクなどによる動的バランストレーニング
週1回程度の通院と自宅でのストレッチ・トレーニングにより、1ヶ月程度で改善が見られ、時々痛みが出ることはあるものの、痛みが気になって練習ができない!ということは無くなりました。
運動する人よりしない人の足底腱膜炎の方が再発が多い
足底腱膜炎は「炎症」と名がついているため、運動のしすぎなどで起こると思われています。確かに運動のしすぎ、強度の高い運動や急激に運動量を増やすなど、足底腱膜炎になるリスクは上がるのですが、運動をしていない大人でも、よく見る症状です。
それはなぜか?
運動をしないことで足裏の筋肉が衰え、体重をうまく支えられない状態になっている方も多いのです。
そして、盲点なのは「靴が合っていない」ことで起きているのです。靴を変えたり、骨アライメントが崩れてしまっている方はインソールなどで矯正しない限り、なかなか治らない。もちろん運動も必要です。
足底腱膜炎でお困りなら
競技を続けながら改善するには、適切な評価と運動が不可欠です。
トレーニングやストレッチ、ケアそして足を支えるインソールやストレッチ器具の活用など、痛みの改善だけでなく再発予防や競技パフォーマンスの向上にも。
- 「かかとの痛みで悩んでいる」
- 「早く競技復帰したい」
- 「パフォーマンスUPもしたい」
という方は、ぜひ一度当院までご相談ください。