足の骨が影響【歯列矯正の真実】

〜知られざる“足と歯並び”の関係〜
先日、研究発表会にお誘いいただき参加してきました。平成20年に文部科学省教育改革推進モデル事業を活用し土踏まず下あごの形成に力を入れているそう。
歯並びが悪いのは「歯や顎」だけのせいだと思っていませんか?
「歯並びが悪いのは遺伝だから仕方がない」
「噛み合わせが悪いのは顎が原因」
そんなふうに思っている方は多いのではないでしょうか。
近年、硬いものをあまり食べなくなったため、「下顎の狭小化」が問題視されています。
❶乳歯の時期は歯と歯に隙間が必要(スカスカしていないと永久歯が入るスペースが足りない)
❷噛み合わせがしっかり!なんでも食べれる
❸虫歯なし
これらが重要です!
ですが、実はそれだけではありません。
“足元の骨のバランス”が歯並びに影響を与えることが、近年の研究でわかってきています。
足の不安定が「噛み合わせ」に及ぼす影響
足の骨が崩れて内側に倒れ込む偏平足は、骨盤の前傾を引き起こしやすくなります。骨盤のズレが背骨のアライメントを乱し、最終的に一番上に乗っている頭の位置が前方にズレることで、「下顎がずれた位置で固定」され、咬合異常を引き起こすリスクが高まります。
身体がズレていく順序
①足の骨が崩れて内側に倒れ込む(靴や歩き方のせいで扁平足に)
②足の骨の崩れのせいで、足首の負担増・足首がうまく使えなくなる
③足の骨の崩れのせいで、膝が内側に入り、膝にかかる負担が増える
④膝が歪んで、股関節や腰の負担が増える
⑤股関節や腰が歪んで、背中の負担が増える
⑥背中が歪んで、首の負担が増える

この状態の方は、積み木のように上にある関節ほど重力に抵抗して負担を多く受けることになります。こうなると根本的な部分(足の骨)に変化がないと、症状はあらゆるところに出ます。
歯だけ整えても、また噛み合わせが戻る人もいる
特に、足部~骨盤~頚椎のアライメント不良がある場合、歯だけを整えても噛み合わせが戻りやすくなる、再発リスクが高いと言われています。
歯科医も「顎関節症や咬合不良の背景に身体全体のバランス問題がある」と指摘している例もあります。
頭部の位置がズレると口がポカンと開いたままになり虫歯になったり、自然に奥歯を噛み締めてしまい、顎関節症につながったりと良いことはありません。

足元から見直す歯列矯正アプローチ
歯列矯正と同時に「足元のバランスを整える」ことで、
- 咬合安定
- 顎関節の負担軽減
- 頭位(姿勢)の安定
につながります。
欧米では、「足底板(オーソティクス)」を用いた全身バランス調整を歯列矯正の補助療法として取り入れるクリニックもあるようです。
最後に
歯並び・噛み合わせは“歯だけ”の問題ではなく、全身のバランス、特に“足元”の影響を強く受けることが分かっています。
「歯列矯正を考えている方」や「矯正中だが安定しない方」は、ぜひ一度、足元から身体全体のバランスを確認しませんか?
興味がある方は、ぜひ当院で足元チェックから始めてみましょう。