この夏、外反母趾にお困りの方の来院が増えています。

最近、当院には「外反母趾(がいはんぼし)」でお悩みの方が多く来院されています。
外反母趾と聞くと「パンプスを履く女性に多い」と思われる方が多いですが、実際に来られる方は年齢も性別も幅広く、パンプスを履かない年齢の学生さんもいたり、あまり関係ありません。
来院いただいている患者さんはこんな方
- 40代:しっかりした硬めの運動靴だけど、立ち仕事が基本!長時間歩いたり動きが多い女性
- 10代:部活でサッカーを頑張る男子学生
- 60代:ランニングを趣味にしている男性
- 30代:子育て中でスニーカーなどヒールが高くない靴、中心の女性
- 70代:かつて、高いヒールをよく履いていたけど、足の痛みで緩い靴しか履けなくなってきた女性
- 60代:巻き爪もひどく、歩くのが辛い男性
このように、「外反母趾=女性の症状」というイメージとは違い、実際には誰にでも起こりうる足のトラブルです。
ひどい場合は、手術にもなる外反母趾。その前に改善・予防をしたい!という方が多く、来院されています。
なぜ外反母趾になるのか?

外反母趾は「親指が小指側に傾いて、人差し指の方へ寄ったり、重なったりしてしまう」状態
外反母趾の大きな原因のひとつが 足部アライメント(骨の並び)の崩れ です。
具体的には、踵の骨が内側に倒れ込む(回内)ことで、土踏まずを支える「内側縦アーチ」が落ちてしまい、扁平足気味になって、歩くときの力の流れが乱れ、親指の付け根に過剰な負担がかかります。
「ヒールや細い靴を履いていたから」だけではなく、「足の使い方」「歩き方」そのものに問題があることが多いのです。
外反母趾で困ることランキング
実際に患者さんからよく伺うお困りごとを集めてみました。
- 靴を履くと親指の付け根が当たって痛い
- 長時間歩けない/旅行や買い物がつらい
- スポーツや部活で踏ん張れない
- 足の見た目が気になる
- 足裏や膝、腰まで痛くなる
「足の親指の問題」と思いがちですが、外反母趾は全身の不調にもつながることが少なくありません。
外反母趾を改善・予防に必要なこと
外反母趾を改善・予防するには「根本原因」にアプローチすることが大切です。
噛み合わせが悪くて「矯正」する歯と同じ考え方で、地面との接地をよくするための足の「矯正」を始めましょう。そのために必要なこと…
矯正用インソール
足のアライメントを整えるためには、医療用の矯正インソールが有効です。
当院でも導入している フォームソティックス・メディカル は、足の構造に合わせてフィッティングでき、歩き方そのものを修正してくれます。
シューズとの相性
どんなに良いインソールでも、靴が合っていなければ意味がありません。
- 足幅や甲の高さに合った靴を選ぶ
- つま先が広めで指が自然に動かせる靴を履く
- かかとがしっかり固定される靴を使う
歩き方の改善
外反母趾は「歩き方のクセ」によって進行するケースが多いです。
親指を使わず親指が浮いたままになっている方が多く、膝や腰など、代償動作をしなくてはいけない他の関節に無理な力が加わっています。そうなると、使うべき場所を使えず、不要な動きが入ってくるなど、正しい歩き方ができません。これらの歩行習慣が積み重なると、変形が進みます。
酷くなると、親指が人差し指の下に潜り込んで、人差し指は脱臼をした状態になったり、他の指が曲がってくるなど、悪循環を生みます。
歩いて治そう! 〜当院での取り組み〜
外反母趾は身体の使い方を誤って「歩いて悪化する症状」ですが、正しい歩き方を身につければ「歩いて改善できる症状」でもあります。
当院では、
- 専門的な歩行分析
- 矯正用インソールの処方
- 足に合った靴選びのアドバイス
- 正しい歩き方指導、歩行力改善トレーニング
を組み合わせてサポートしています。
「旅行を思いきり楽しみたい」「部活を最後まで頑張りたい」「好きな靴を痛みなく履きたい」
そんな思いを叶えるために、一緒に足から健康をつくっていきましょう。
さいごに
「歩くと痛いけれど、何から始めればいいか分からない」
「靴やインソール、たくさんあって選べない」
そんな方は、一度現状の“立ち方・歩き方・靴”を一緒に整理してみませんか。
無理のない計画で、“歩いて治す”第一歩をサポートします。
外反母趾でお困りの方は一度、ご相談ください。